ヨーグルトの種類はさまざま
ヨーグルトといっても、種類はひとつではありません。いつものプレーンヨーグルト。とろりとしたカスピ海ヨーグルト。ケフィア。水切りして作るギリシャヨーグルト。スキムミルクや生クリームを加えて作る、少し濃厚なヨーグルト。同じ「ヨーグルト」でも、使う種菌や材料、仕上げ方によって、味わいや食感は変わります。
そもそも、ヨーグルトとは?
ヨーグルトは、牛乳などの乳に乳酸菌を加えて発酵させた食品です。牛乳に含まれる成分に乳酸菌が働くことで、酸味が生まれ、牛乳が少しずつ固まっていきます。この発酵によって、ヨーグルトらしいなめらかな食感や、さわやかな風味が生まれます。
家庭でヨーグルトを作る場合は、牛乳に市販のプレーンヨーグルトを加えて作ることができます。この最初に加えるヨーグルトを、ヨーグルトを作るための種菌と呼びます。
ヨーグルトづくりで大切なのは、乳酸菌が増えて働きやすい温度を保つことです。同じ牛乳を使っても、種菌の種類や温度、時間によって、酸味やかたさ、なめらかさは変わります。だからこそ、ヨーグルトは「ただ固めるもの」ではなく、種菌と材料、温度と時間によって仕上がりが変わる発酵食品として楽しめます。
日本の食品表示では、「ヨーグルト」という種類別名称ではなく、多くの場合は発酵乳として扱われます。発酵乳は、乳などを乳酸菌または酵母で発酵させ、糊状または液状にしたもの、またはそれらを凍結したものとされています。ふだん私たちが「ヨーグルト」と呼んでいるものも、表示を見ると「種類別:発酵乳」と書かれていることがあります。つまり、ヨーグルトは発酵乳の一種として考えるとわかりやすいです。
まずは基本のプレーンヨーグルト作りから
はじめてヨーグルティア Sでヨーグルトを作るなら、まずはプレーンヨーグルトがおすすめ。
牛乳に市販のプレーンヨーグルトを加え、温度と時間を整えて作ります。この最初に加えるヨーグルトが、種菌の役割をします。牛乳の中で乳酸菌が増えて働くことで、ヨーグルトができあがります。プレーンヨーグルトは、クセが少なく、朝食にも料理にも使いやすいのが特徴です。
- そのまま食べる
- はちみつや果物を添える
- グラノーラに合わせる
- 水切りしてデザートにする
- ソースやドレッシングに使う
基本のプレーンヨーグルトを安定して作れるようになると、ヨーグルト作りの幅が広がります。
プレーンヨーグルトの作り方
- 内容器を熱湯または電子レンジで消毒します。
- 内容器に牛乳を少量入れ、種菌用ヨーグルトを加えてよく混ぜます。
- 残りの牛乳を加えて、全体をよく混ぜます。
- 内容器にふたをして、ヨーグルティア Sにセットします。
- 40℃・7時間に設定して発酵させます。
- できあがったら冷蔵庫で冷やします。
できあがりは、全体がなめらかに固まり、ほどよい酸味が感じられる状態です。そのまま食べるのはもちろん、はちみつやジャム、フルーツを添えたり、甘酒や発酵あんこと合わせたりして楽しめます。
牛乳選びも、仕上がりに関わります
ヨーグルト作りでは、使う牛乳も大切。はじめて作る場合は、パックの種類別名称に「牛乳」と表示されているものを使うのがおすすめです。牛乳に含まれる成分に乳酸菌が働くことで、ヨーグルトらしい固まりや酸味が生まれます。
低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、加工乳、乳飲料などでも作れる場合はありますが、仕上がりがゆるくなったり、固まりにくくなったりすることがあります。また、低温殺菌牛乳など、牛乳の種類や処理方法によっては、うまく固まりにくい場合があります。
まずは種類別名称が「牛乳」のものから始めると、仕上がりを確認しやすくなります。作れないヨーグルトや、種菌として使いにくいヨーグルトもまれにあります。特に、市販ヨーグルトを種菌にする場合は、商品によって仕上がりが変わるため、最初はシンプルなプレーンタイプを選ぶと安心です。
種菌によって仕上がりは変わる
ヨーグルト作りでは、使う種菌によって仕上がりが変わります。同じ牛乳を使っても、種菌によって味や食感が異なります。
- かたさ
- 酸味
- なめらかさ
- 香り
- 後味
市販のプレーンヨーグルトを種菌にする場合も、商品によって仕上がりは違います。
- しっかり固まりやすいもの。
- 酸味が出やすいもの。
- なめらかに仕上がりやすいもの。
- やわらかめに仕上がるもの。
また、ヨーグルト作りには、粉末タイプの種菌を使う方法もあります。粉末種菌は、ヨーグルト作りのために用意された種菌で、使用する量や温度、時間の目安がわかりやすいのが特徴。市販ヨーグルトを種菌にする場合とは違い、毎回同じ条件で作りやすく、仕上がりの違いを比べたいときにも使いやすいです。粉末種菌にも、プレーンタイプ、ケフィア、カスピ海ヨーグルトなど、さまざまな種類があります。
カスピ海ヨーグルトを作ろう
カスピ海ヨーグルトは、とろりとした粘りのある食感が特徴のヨーグルトです。一般的なプレーンヨーグルトよりも、なめらかで伸びるような質感になりやすく、酸味は比較的おだやかに感じられることがあります。
カスピ海ヨーグルトのルーツは、黒海とカスピ海に囲まれたコーカサス地方のジョージアとされています。日本では、2000年前後から家庭で作るヨーグルトとして広まり、とろりとした独特の食感が話題になりました。
カスピ海ヨーグルトの特徴のひとつは、一般的なヨーグルトよりも低めの温度帯で作りやすいことです。常温に近い温度で発酵できるため、家庭で受け継ぐように作られていた時期もありました。ただし、季節や室温によって仕上がりは変わります。
安定して作りたい場合は、カスピ海ヨーグルト用の粉末種菌を使い、温度と時間を整えると安心です。カスピ海ヨーグルトは、一般的なヨーグルトとは適した温度が異ります。作るときは、使用する種菌や商品の表示に合わせて、温度と時間を設定します。
ヨーグルティア Sは、25〜70℃まで1℃単位の正確な温度調整が可能なので、こうした温度の違いにも対応しやすいのが特徴です。
ケフィアを作ろう
ケフィアは、ヨーグルトに似た発酵乳のひとつです。
発祥はコーカサス地方とされ、古くから親しまれてきた発酵乳として知られています。一般的なヨーグルトが主に乳酸菌で発酵するのに対し、ケフィアは乳酸菌に加えて酵母も関わる発酵食品です。酵母の働きによって炭酸ガスが発生するため、仕上がりにわずかな発泡感や、ヨーグルトとは少し違う風味を感じることがあります。やわらかめの食感になりやすく、酸味や香りの出方も種菌によって変わります。
日本では、ケフィアをヨーグルト状の市販品として見かける機会は多くありません。ケフィアは酵母の働きで炭酸ガスが発生するため、密閉容器では膨張や破損のおそれがあります。一方、日本では発酵乳の容器包装には衛生上の密封性が求められるため、発酵が続くケフィアをそのまま店頭販売するのが難しいとされています。そのため、日本ではケフィア用の粉末種菌を使って、家庭で作る形が多く見られます。
ケフィアを作る場合は、ケフィア用の種菌を使い、その表示に合った温度と時間で作ります。ヨーグルトと同じ感覚で作るというより、ケフィア用の種菌に合わせて作る発酵乳と考えるとわかりやすいです。
また、仕上がりの状態や香りが通常のヨーグルトとは異なる場合があるため、はじめて作るときは、種菌の説明をよく確認しておくと安心です。
しっかり食感のスキムミルクヨーグルトを作ろう
基本のヨーグルトにスキムミルクを加えると、仕上がりに変化をつけることができます。スキムミルクは、牛乳から脂肪分を取り除いて粉末にしたものです。ヨーグルト作りに加えると、乳成分が増えるため、仕上がりがしっかりした食感になりやすくなります。
プレーンヨーグルトが少しゆるく感じる場合や、もう少し濃い食感にしたい場合に試しやすい方法です。また、スキムミルクは脂肪分を抑えながら乳成分を補いやすい素材です。そのため、濃厚感や食べごたえを出しながら、脂質やカロリーを調整したいときにも使いやすいです。
ただし、スキムミルクを加えたからといって、それだけで体重が減るというものではありません。毎日の食事全体のバランスを見ながら、ヨーグルトの食感や満足感を調整する素材として取り入れるのがおすすめです。
使うときのポイント
スキムミルクは、牛乳にそのまま入れるとダマになることがあります。
少量の牛乳で先に溶いてから全体に混ぜると、なめらかに仕上がりやすくなります。
デザート感覚の生クリームヨーグルトを作ろう
生クリームを加えると、より濃厚でなめらかなヨーグルトに仕上がります。
目安としては、牛乳の一部を生クリームに置き換えるイメージで、全体量の1〜2割ほどを生クリームにすると、コクのある仕上がりになります。
牛乳だけで作るヨーグルトよりも、コクがあり、デザート感のある味わいになります。そのまま食べるというより、
- フルーツを添える
- はちみつをかける
- 水切りしてクリーム風にする
- ムースやケーキの材料にする
といった使い方にも向いています。
濃厚になる分、毎日たくさん食べるヨーグルトというより、少し特別感のあるヨーグルトとして楽しむと良いです。
濃厚なギリシャヨーグルトを作ろう
ギリシャヨーグルトは、水切りして作る濃厚なヨーグルトです。日本では、水切りヨーグルトと呼ばれることもあります。また、英語ではグリークヨーグルトと呼ばれ、海外でも朝食やスイーツ、料理に使われています。ヨーグルトの水分を切ることで、もったりとした食感になり、クリームチーズのような濃厚さを楽しめます。
ギリシャヨーグルトは、近年日本でも人気が高まっているヨーグルトのひとつです。高たんぱく、濃厚、満足感があるといったイメージで、朝食や間食、スイーツ素材としても選ばれています。
ヨーグルティア Sで作った基本のヨーグルトを水切りすることで、家庭でも作れます。水切り時間によって、仕上がりは変わります。短めに水切りすると、やわらかくクリーミーに。長めに水切りすると、しっかり濃厚に。
ギリシャヨーグルトは、甘い食べ方にも、料理にも使いやすいです。
甘い食べ方
- はちみつ
- フルーツ
- ナッツ
- ジャム
- 発酵あんこ
濃厚なヨーグルトに、甘みや食感を足すと、満足感のあるおやつになります。
料理への使い方
- ディップ
- ソース
- サラダ
- 肉や魚の下味
- チーズケーキ風スイーツ
ギリシャヨーグルトは酸味とコクをいかして、料理にも使いやすい素材です。
ホエーも活用できる
ヨーグルトを水切りすると、ホエーという液体が出ます。ホエーは、捨てずに使うこともできます。
たとえば
- スムージーに入れる
- パンケーキや蒸しパンに使う
- スープやカレーに少し加える
- 肉や魚の下味に使う
など、料理や飲み物に活用できます。
水切りヨーグルトを作ると、濃厚なヨーグルトとホエーの両方ができるので、使い方が広がります。
豆乳ヨーグルトを作ろう
牛乳の代わりに豆乳を使うと、豆乳ヨーグルトを作ることもできます。
豆乳ヨーグルトは、牛乳のヨーグルトとは風味や食感が異なります。豆乳の風味が出やすく、仕上がりもやわらかめになることがあります。使う豆乳や種菌によって、かたさや酸味も変わります。はじめてヨーグルトを作る場合は、まず基本の牛乳ヨーグルトから始めると安心です。
基本に慣れてから、豆乳ヨーグルトに挑戦すると、違いがわかりやすくなります。豆乳ヨーグルトは、フルーツやきなこ、黒ごま、甘酒などとも相性が良いです。